中山さんは廃ガラスを使って箸置きやマドラーなどを作られています。
こちらは『芽吹く』と題されたマドラーです。
今回の色は、ワインボトルやラムネ瓶の色味が元になってます。
そのままの色を残すことで元からのガラスの良さを生かしています。
種から芽が出るイメージで、生命力を感じます。
中山さんの技法は「バーナーワーク」や「ランプワーク」と呼ばれているものです。
酸素バーナーでガスの炎に酸素を足して、温度を2000℃近くまで上げてガラスを溶かしています。
マドラーなどの作品には、新品のガラスの棒を使うのが一般的ですが、中山さんは廃ガラスを掃除して溶かして棒状にする所から始められています。
僕はワインが好きなのですが、ワインボトルはビール瓶などと違って再利用されず、殆どが廃棄されるという問題が気になっておりました。
最近は質の良いパックやボックスのワインが増えているのですが、これも可能な限り瓶を減らして行こうという流れの影響もあります。
廃ガラスをこういった形で美しい作品に生まれ変える中山さんの手仕事は今後の資源を考える良いきっかけになりそうです。
ぜひ店舗にてお手にとってご覧いただきたいです。
<中山優 / Yu Nakayama>
1984年 三重県生まれ
2007年 愛知県立芸術大学 美術学部油画専攻 卒業
2009年 愛知県立芸術大学 大学院美術研究科油画専攻 修了
@yu_nakayama | #中山優